序文
10月末で学校の課題が一区切りしてため息をついている。一安心。あとなぜかいままじでお金がない。
映画
- NTL『プレゼント・ラフター』
- スパイの妻
- テネット(2回目)
2本しかみてないけど、両方すごく面白くて刺激的でよかったなあ。『プレゼント・ラフター』はナショナルシアターライブといって英国の演劇を世界の映画館で上映している企画で(前にみた『フリーバッグ』もそう)、スクリーンで世界最高峰の演劇を字幕付きでみれるなんてこんなにありがたいことはない。初演1942年(!)のノエル・カワード(”「人生はうわべだけのパーティー」と考える彼は、真剣に人を愛したり、真剣に国を愛したり、真剣に人生に悩んだりすることを極端に嫌った。”ーwikipedia)の脚本を演出マシュー・ウォーチャスが脚色したコメディで、主演はBBC『SHERLOCK』でモリアーティーを演じたアンドリュー・スコット。実はSHERLOCKちゃんとみてないから(みるね)アンドリュー・スコットをちゃんと認識したのはじめてだったんだけど、あふれでるチャームがすごい。チャーミング、魅力的、ってこのひとのためにあるのか。っていうような、劇中にもでてきた形容だけど太陽のような。この、劇中にもでてきた、というのがポイントでもあって主人公ギャリーの孤独な人気俳優、という役柄から演じる役者本人がどうしても透けてみえてしまうわけだ。ガラスの仮面。透明な着ぐるみ……。早稲田の菊地浩平先生の人形論を思い出すね。主演がチャーミングじゃないと成り立たない脚本、というのがまた良くて、初演ではノエル・カワードが自ら主演をしていたらしい。「人生はうわべだけのパーティー」、まさに。という感じで、こういうことを表現するにはやはりコメディでなくちゃいけないのだな。
『スパイの妻』もとにかく面白くて、黒沢清って日本屈指の才能ある監督って言われてると思うんだけど、ちゃんとエンタメなのが良い。だってスパイ、のみならずスパイの妻、だよ。しかも愛とすれ違いの話である。そんなのダニエル・クレイグ007じゃん!そしてわたしはとにかく劇中劇が好きなので高橋一生が自主映画作ってるのなんてたまらなかった。逆光フェチには窓いっぱいの光もたまらなかった。これ見に行った際映画館でばったり同じ上映回だった友人に会って帰りにお茶しながら「製作費いくらなんだろう?」みたいな話したんだけど、『いだてん』のセットを利用してるらしいね。邦画ってあんまりみないんだけど、やはり良い作品は良いよな。この友人が話してた『本気のしるし』もみたいな。
本
まだ『三体』一冊目です!(私信です。)『ジヴェルニーの朝食』やっと冒頭だけ読み始めたんだけど、三谷幸喜の『コンフィダント・絆』をほうふつとさせるな。あれも画家と縁の深かった女性の回想、という形の劇だった。
音楽
これの元ネタが
これなの最高におしゃれじゃないですか。
しれっと久保田利伸がサブスクにきてて最高。そして課題のお供には久々にビリー・アイリッシュきいてました。listen before I goが好き。
その他
- ピーター・ドイグ展
- 誰かが、見ている
- ガンダム Thunderbolt S1
まとめ
大学時代に通った愛する居酒屋が閉店を控えていることもあって、課題を進める合間に懐かしい人たちにたくさんあったりして元気だった。課題で珍しく徹夜したりしてその点もわりと元気だった。年末に三谷幸喜演出でニール・サイモン『23階の笑い』をやるらしくてうれしい。やっぱりコメディがいちばんだよ。お金ないのだけが謎。