Nov.2020 ロスト・イン・トランスレーション

三谷幸喜が『ロスト・イン・ヨンカーズ』以来7年ぶりにニール・サイモンの戯曲を演出する、というニュースを読んで思わずアッ、と声が出た。もちろんその『23階の笑い』のチケットはもう取ってあるんだけど、だってまさかあれから7年も経ってるなんて。相変わらずいちばん安い席しか買えないのが悲しい。

ちなみに"lost in"って、迷子になるっていう意味。『ロスト・イン・トランスレーション』って昔TSUTAYAで借りてきたのを男の子の家で観たことがあるけど、あまりに退屈で途中で再生を止めた。タイトルは良いなと思うしスカーレット・ヨハンソンも好きだけどソフィア・コッポラって苦手。

就職活動のときに『ロスト・イン・スペース』っていう題で社会不適合者たちが宇宙のはずれの星で一念発起、観光業を頑張る。っていう気の抜けたラジオSFドラマの企画をラジオ局のエントリーシートに書き付けて送ったら通らなかったんだけど、後で調べたら同名ドラマ(もちろん内容は全然違う)がネットフリックスにあった、なんてこともあった。ロスト・イン、という言葉にはただ迷子っていうんじゃなくて、戸惑いとか躊躇いとか、そういうニュアンスがある気がする。

 

ブログがいつもと違う形態なのは、箇条書きできるほど今月は作品を観たり読んだりしていなくて。唯一ネットフリックスの『クイーンズ・ギャンビット』を全話観たぐらいなのだ。噂に違わぬ面白さでテンポよく観た。少女の成長を描くときに性と絡めるのってありきたりでそういう描写にウーンとか思ってたんだけど、後半にかけてちゃんと意味があるシーンだったのだと理解できるあたりもちゃんとしていた。主人公ベスを直接堕落へと誘惑するのが魅力的な女性・クレオというのがまた。ベスの中での男の影が良い感じに薄いところが良かったな。

 

11月、大学時代のサークルのひとたちや高校時代の友人と会って話す機会がたまたま多かったのだけど、映画や本やその他エンタメの話を止めどなくできる相手、というのが実は久々で堪らなかった。海もみたし。12月はこれからMISHIMA2020(演劇)の配信買ったのを観なきゃだし『23階の笑い』も行くしNTLの『シラノ・ド・ベルジュラック』も行く。都現美石岡瑛子展は誰か清澄白河デートに誘おうかしら?とは言え感染者数も増えていることだしディズニープラスに加入して引きこもりたくもある。勉強は楽しくも孤独、パトロンたち(?)とのデートも然り。ですが僧侶とサンタクロースと共に師走を駆け抜けたい。身軽に行く。

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