Oct & Nov 2022 jamais vu

序文

電気のスイッチの場所がわからなくなる。お酒を飲むと記憶が飛ぶ。金縛りの代わりに幽体離脱に遭う。こんなのってありふれているけど。

 

映画

  1. 新作歌舞伎「風の谷のナウシカ」前編
  2. パシフィック・リム
  3. ブギーナイツ
  4. スペンサー
  5. 12人のパパ

"父"(実父でなく。)に認められたい。というのが物心ついたときからあらゆるモチベーションの何割かを占めていることを自覚していて、ゆえに何らかのきっかけでファザコンが解消されてしまうのが怖いんだけど、『ブギーナイツ』みたらこのひと(PTA監督ね)最初期の作品から今の今までずーっとファザコンじゃん!笑と安心した。そう簡単に解消されないもんなんですな。そんな折スティーブ・マーティン薦められてたっていうのもまた。きかれたときに挙げたことないけど、オールタイムベストって『羊たちの沈黙』かもしれない。

 

さいきん『折りたたみ北京』読んでる。「鼠年」も「麗江の魚」も好きだった。あとこっちはお勉強だけど『プログラムはなぜ動くのか?』って本読んでる。運動会やコンサートの"プログラム"が演目の順番を示したものであるように、プログラミングのプログラムもPCへの命令の順番を示したもの、という意味なんだって。技術ブログ書いたりデモリール作ったりしたいな、私がやりました!と公にできない会社の仕事だけやっているのは不安なの。

 

その他

  1. KIRINJIライブ
  2. オペラ『カルメン
  3. ペペ・トルメント・アスカラール ライブ
  4. ポーラ美術館 ピカソ
  5. ラディカルな意志のスタイルズ 反解釈1

友人が気づいたらオペラ歌手になっていて思わずミーハーを発揮して公演を観に行った。音楽家、身も心も商売道具で大変だろうけどすごくかっこいい。映像は音楽のようにはなれないものね。

 

まとめ

この冬はいつもに比べて元気。でももし私が正気を失ってたら教えてね。『スペンサー』の子供たちみたいにね。

Sep.2022 Do you remember?

序文

アース・ウインド&ファイアーのセプテンバーは、9月の出来事を12月に歌ってる歌だって知ってた?わたしは宇宙のファンタジーという曲が好き。洋楽の日本語タイトルってちょっといいよね。

映画

  1. ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル
  2. わが町
  3. 洲崎パラダイス 赤信号
  4. フォーエバー・モーツァルト
  5. 獅子座
  6. 沈黙のパレード

川島雄三特集の早稲田松竹へ。『わが町』最近みたどの映画よりも、え、映画だ~となった。免許返納の話なので(違うけど)、『ドライブ・マイ・カー』を連想しちゃった。ハンドルを握ることが人間(男性)としてのアイデンティティなわけですよね。日本、今後老人が増えていくわけだけど、免許を取り上げて、じゃあ彼らの尊厳は放っておいていいものなのかな、っていう。いいだろう、って言うのは簡単だけど、でもあなたもわたしも老人になるんですよね、生きていれば。

9月の頭に弘前へ旅行した際に、たまたま立ち寄ったまわりみち文庫という本屋さんでスーザン・ソンタグ『反解釈』を古本で、鷲田清一『ちぐはぐな身体』を新品で買った。古本と新品がどちらもまぜこぜに売っているお店なのだ。小さいのだけど店主の方の意識と思考がぎゅっと詰まったような大変すてきなお店だった。なにせ伊丹十三和田誠、そして菊地成孔まで置いてあるの!そういえば青森へ向かう新幹線のなかで(もちろん)太宰治津軽』を再読して(思いがけず)ボロボロ泣くなどしていたのだけど、本屋さんのことも含めて旅の話はまたちゃんと書こうかな。
先月ぐらいに買った高野秀行『語学の天才まで1億光年』読んだ、面白かった。勉強や仕事の記録エッセイがまとまってみると青春記になっていた、という点で読後感は和田誠『銀座界隈ドキドキの日々』に似ている。『銀座界隈……』は銀座から都電が無くなるのと時を同じくして和田さんが会社を辞めて銀座から去る、というところで終わるんだけど、『語学の天才……』は高野さんがアヘン中毒になって滞在先から帰国するところで終わるっていう。前回『折りたたみ北京』買ったって書いたけど『紙の動物園』の間違いだった。てきとう……。Touch Designerの参考書買った。

その他

知らない人と社交しなくていいクラブって最高。客が全員ひとりで踊りにきているイベントがもっとあればいいのに。

まとめ

精神状態があんまりよくないとき(よくあるよね)にハマって、けっこう救われた『メンタリスト』っていう海外ドラマがあって、最後の最後、結婚式のダンスシーンがあってセプテンバーが使われるの。みなさんの9月があの曲みたく軽やかで美しかったことを祈ります。それからわたしたちの10月が愉快でありますように。

Aug. 2022 夏物語

序文

琵琶湖で泳いで概ね満足の夏。浜辺も水も綺麗で、もう私、国内バカンスは琵琶湖でいいかも。東京に帰ってきたらすっかり秋めいていてなんとも淋しい。

映画

  1. ドクター・ストレンジマルチバース・オブ・マッドネス
  2. アイズワイドシャット
  3. 8 1/2
  4. 天使の涙
  5. 2046
  6. 恋する惑星

買いまくっててよくわからない。映画はfilmarksに記録しているのだけど、本の記録アプリってどれも使いづらくない?『小さなチーム、大きな仕事』って本読み終わった。中島義道『人生に生きる価値はない』、『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』買った。7月に『折りたたみ北京』買った話を書きそびれているかも。後輩のお坊ちゃんになんか奢ってくれって言ったらランチならいいですよ、と言うので渋谷のVironに行ったのね(前々回の記事で書いたね)、まあ申し訳ない気もするのでお礼に本を2冊買っていって、1冊選ばせたの。フィリップ・K・ディックの『銀河の壺なおし』が選ばれて、もう1冊の『折りたたみ北京』は私のものになったというわけ。

その他

ガストロノミーではないのだけど、奇抜な見た目のフレンチを食べようと友人と行ったレストランがなんともパッとしない味で残念だった。本当のガストロノミー食べてみたいよ。琵琶湖旅行、実は宿泊したのは京都の宿で、天龍寺をみたり、きんし丼(卵焼きの載った鰻丼)を食べたりもした。

私の誕生月だったので家族と近所のフレンチに行って、これは美味しかったな。才能があるってこういうことなんだなあ、と料理を食べると分かるのよ。一昨年の誕生日は鴨を食べてたみたい。今年は鹿と牛!また食べ物の話ばかりになってしまって恥ずかしい。9月は本を買わずお酒を飲まず、まじめに運動します。

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E poi

もうずっと会っていないひとが夢にでてきて、夢のなかで彼は余命1年なのだ、と言っていて、わたしは夢のなかで、あの日以来連絡をとろうとしなかったことを激しく後悔していた。朝起きて夢だったことに安堵して、でも連絡をとったりはしなかった。大人になるってどんどんくだらなくなっていくことだ。すこし前に誕生日をむかえ26歳になったので、べつに言いたいこともないけど記念になんか書いておこうと思ったらさっそくこんな暗い話しちゃったわ。

「魔法使いの約束」という唯一プレイしているソーシャルゲームがあって、イケメン魔法使いが21人でてくるんだけど、フィガロっていう強くて長寿(2000才(笑))なのに子供たちの前では弱くて若者の無害な善人のふりをしているキャラクターがいるのね。本性を知っているキャラクターたちから気味悪がられたり白い目でみられたりしていて、本人も「道楽だよーん」みたいな。でも、それを「遊びや道楽じゃなくて、もっと切なるものでしょ」って指摘してくれるキャラクターもいるっていう。

菊地成孔が「ペルソナは抑圧ではなくてむしろ解放のためにある。」みたいなことを言っていたのが好きで、さいきんよく思い出す。職場の部署は4,50代2人、20代2人。という構成で、核家族の構成に似ている。この家族でわたしは人生初の末っ子役で、我儘さや生意気さ、無謀さが暗黙のうちに許されて(もしかすると要求されて)いるのが新鮮だし、柄にもなく素直でいられる。我儘さや生意気さ、無謀さはわたしのなかに濃くある、かつ無意識のうちに抑圧している性質なのかもしれない。偶然なのかもしれないし、わたしをチームに引きいれてくれたボスはぜんぶ分かっていたのかもしれない。

26歳になってはじめて観た映画はフェリーニの『8 1/2』(誕生日と数字の要素が同じ)、「人生はお祭りだ。」賛成か?イエス、アンドノー。と、数日前これを書き始めていたときは思っていたけど、やっぱりイエス。"もっと切なるもの"と言おうとしていたけど、人生はお祭りだ。人生はうわべだけのパーティーだ。どうか喧騒にまぎれてあなたのトラウマを撃ち抜いて砕き去ってしまうひとが現れますように。愛を込めて!

03 - Nino Rota - 8½ - E poi (Walzer) - YouTube

June & July 2022アンドロギュノス

序文

この年上の男は前世でわたしの双子の弟だったはず。と思うことや、わたしのなかの男の子の部分がその人の女の子の部分を愛すること。宮沢りえ美輪明宏の半生を演じた、野田秀樹作・演の『MIWA』で古田新太演じる"安藤牛乳"という役名は当然アンドロギュノスを文字ったものだ、ということについこのまえ気がついた。髪を短く切ってしまいたいけど、ショートヘアに飽きてもいる。

 

映画

  1. 東京2020 オリンピック SIDE:A
  2. リコリス・ピザ
  3. アベンジャーズ/エンドゲーム
  4. トップガン マーヴェリック
  5. 春のソナタ
  6. 男の子の名前はみんなパトリックっていうの
  7. アントワーヌとコレット二十歳の恋
  8. 夜霧の恋人たち
  9. わたしは最悪。
  10. 恋の秋
  11. 偶然と想像
  12. 永遠に君を愛す
  13. 不気味なものの肌に触れる
  14. 冬物語

エリック・ロメール『夏物語』をすすめてくれたひと(前回の記事参照)に「みました!最高!」って報告したら四季シリーズのDVDを貸してくれて、『夏物語』含め春夏秋冬と毎週末みていくことに決め、その通りにした。がゆえに、そのあいだにみた『偶然と想像』が描いていた物語が私には残酷に思え、あのストーリーをロメールに影響受けました!と言って撮って観客にみせる。という手口が嫌だなあと感じた。けどそんなこと言ってる観客は他に見当たらず。アレルギーなのかな。(『スパイの妻』は脚本含めてすごく好きだったのだけど。)橋本治が『虹のヲルゴオル』でマリリン・モンローについて「結局誰も彼女の"当たり前さ"っていうのをわかってくれなかったって、そう思う」と書いていることや、結婚会見で南海キャンディーズの山ちゃんが蒼井優について「彼女は魔性なんかじゃない」と言ったこと、そしてロメールが『恋の秋』のイザベルや『冬物語』のフェリシーのような女を描いてくれたこと、がわたしにとっては大切なのだと思う。そう思うと『偶然と想像』も、誰かの(男性の?)傷を癒しているのかもとか想像する。

 

宝石の国』無料分読んだ。手塚治虫の絵が好きだからその成分を感じて好きだった。(漫画めったに読まないからすぐ手塚治虫を引き合いにだしちゃう。)千葉雅也『現代思想入門』超おもしろかった!フーコーの権力は下からそれを支える構造もある、っていうのはフーコーを知っている人からすれば当たり前なのだろうけど、目から鱗。大学の文系学部の授業とかいま受けたら楽しいんだろうな。ジョン・ケージ『小鳥たちのために』を買ったけどいつ読むの?『深夜特急』の話に職場でなって、読み切ってないことに気づいて3-6を買った。1,2の内容覚えてないし、1に至っては本棚に見当たらない……。ロメールの副読本(?)として地球の歩き方のフランス版買っちゃった。琵琶湖に友人と泳ぎに行こうって言ってて京都・滋賀ローカルのleafっていう雑誌を買ってみた。滋味深くて胃に優しいごはん食べたいなって思うんだけど、滋賀の滋の字に引っ張られてるのかも。covidやばすぎて行けるかあやしいけど……。

 

その他

  1. TYFFONIUM かいじゅうのすみかVR
  2. 東京国立博物館 謎解き
  3. 菊地成孔 DJ
  4. NATURE/CODE/DRAWING(深地宏昌・堀川淳一郎)
  5. ゲルハルト・リヒター

6月は平和だったな。美味しいものもいろいろ食べたの、区民プールで泳いだあとに生の岩牡蠣を食べたり、バスク料理屋でピルピル(タラのオリーブオイル煮)を食べたり、とらやでかき氷食べたり。香港式の飲茶屋で食べたミルクティと腸粉も美味しかった。新宿のビストロで食べたチーズリゾットも良かったし、渋谷のVIRONで食べたフランボワーズとピスタチオとフロマージュのアイス!(大丈夫?)8月は誕生月だっていうのに感染爆発で、遊べなそうでついてないなあ。人に会うのこわいもん。

 

まとめ

パーソナルジムでストレッチしてもらったら、凝りすぎてて、代謝がめちゃめちゃ悪いから人並みに食べたらすぐ太りますよ、そのうち腰痛になりますよ、あと周りの誰よりもあなたがいちばん冷え症だと思いますよって言われた。ちょっとずつなんとかしていきたい。みなさまもご自愛くださいね。

Apr & May 2022 夏の天才

序文

大学時代日記をつけていたアプリが気づけばサービス終了でいつの間にか読み返せなくなっていた。誰とどこでデートをして最高だった/最悪だったとか、課題がまったくわからなくて最悪だ、人生どうしようみたいなことしか書いていなかったとはいえ残念。個人的な日記も含めていまはもうここのブログでしか文章を書いていないしもうちょっと日常のことも書くか(いつか読み返して面白いように)とも思うんだけど、面倒ではある。

 

映画

初夏(の手前)に映画館でロメールが見れると嬉しい。「フランス映画とか好き?やっぱり。ゴダールとか?……ロメール!大好きな監督だ」こういう会話をすると、こういう会話をするために生きているのかもって思う。「あ、でも見たことあるのはほんの数本です。『海辺のポーリーヌ』とか……」って言ったらこの人がすすめてくれたのが『夏物語』だったので映画館でみれたことがやはり嬉しい。

 

ノエル・カワード再熱により『スイートルーム組曲』を読み終えた。恋や虚栄で男女が見栄を張って滑稽だけど切実でもある。とか書いてしまうとそれまでだけど好きなんだよ~。『君の名前で僕を呼んで』最後の一章を残してほっといてたんだけど気が向いてお風呂で読んだら嗚咽、翌朝目が腫れるぐらい泣いた。(ガチ泣き。つくづく恋愛至上主義、平成のケータイ小説とか読んだら案外泣けるのかもしれない)作者と思想が近いのかすべての行に書いてあることがわかるんだよね。『ジョー・ブラックをよろしく』をみたときぐらい、登場人物の恋と喪失を自分の出来事みたいに感じて悲しく切なく……。いまは続編の『Find Me』を買って読んでる。『たったひとつの冴えたやりかた』『ワーニャ伯父さん/三人姉妹』『さあ、気ちがいになりなさい』の3冊を買って積んでる。

 

その他

新音楽制作工房はお披露目DJパーティみたいな。すごく楽しかった。ひとびとの汗の匂いがするフロアよ。菊地成孔さんが「新しい音楽を聴くと寿命が延びるんだ!」って言ってて最高だった。私も音楽じゃないけど新しいものつくってみんなの寿命を延ばしてあげたい。

 

まとめ

日照時間がのびてセロトニンの分泌がやばい!夏のうちに元気に遊んだり作ったりいっぱいするぞ

Mar. 2022 ピザ食べたい

もうタイトルつけるのもめんどい!3月は1日1個cg作ろうって企画に参加していたので(なんとか完走した)あんまり見たり読んだりしてないので映画だけ書きます。

  1. スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
  2. プレゼント・ラフター(2017)
  3. ポーラX

スパイダーマンはマーベル完走をあきらめいろいろすっ飛ばしてみたけど面白かった。過去のスパイダーマンもちゃんとみてないけど面白かった。トム・ホランドかわいすぎる。犬?

プレゼント・ラフターはアンドリュー・スコットNTL版が好きすぎたので観に行くか迷ってたのだけど行って良かった。こちらはケヴィン・クライン版で、松竹ブロードウェイシネマって企画で上演してたみたい。そんなのあるのね。たぶん当初上演されていた空気感に近いのでは?脚本の変更もないし。どちらかと言えば好きなのはNTL版だけど改めて好きな作品だなと思って良かった。

ポーラXはアネットの予習でみたけどわけわからん!だった。